サーバーは解約する。でも、サイトは消したくない人へ

でも解約したら、今まで書いたサイトって…消えちゃうんですよね?
思い入れのある記事もあって、それだけが引っかかってて。
先日わたしも、まさに同じ状況で——
サーバー解約が決まったWordPressサイトを、見た目そのまま・無料のCloudflare Pagesに丸ごと引っ越しました。
かかった作業時間は、実質5分。
その一部始終を、動画と一緒に全部お見せします!
ConoHa WINGの解約を決めたので、WordPressで運営していたサイト『人生執筆』(46記事・有料テーマJIN:R)を、Cloudflare Pagesへ実際に丸ごと移行しました。
結果は——見た目は完全にそのまま。費用は年間約16,000円→0円。作業は約5分。
実はわたし、前回別のブログで「ツール→エクスポート」を使って移行し、盛大にレイアウトを崩した失敗をしています。今回はその反省を全部活かした、失敗しないルートです。
手順も、実測データも、詰まったポイントも、1つも隠さず書きます。
🎬 まず、実際にやっている動画がこちら
手を動かしている画面を10分にまとめました。
この記事は、動画の手順をあとから見返せる形に整理して、動画で入りきらなかった詰まりポイントの解説を足したものです。
この記事でわかること
いくら浮くのか ― 数字を先に
今回のサイトは、ほとんど更新しなくなっていたのに、固定費だけが動き続けていました。
サーバーとドメイン、両方やめるとこうなります。
| いままで(ConoHa WING) | 今日から(Cloudflare Pages) | |
|---|---|---|
| サーバー | 年 13,068円 | 0円(サーバー自体が無い) |
| ドメイン(.jp) | 年 3,058円 | 0円(pages.dev を利用) |
| 合計 | 年 約16,000円 | 年 0円 |
※金額は2026年8月時点のわたしの実額(税込)。Cloudflare Pagesの0円は、静的サイトが無料枠に収まる規模のため。超えれば課金はあります。独自ドメインを残す選択肢は後述します。
でも、ほぼ見ていないサイトのための16,000円です。
5年放置すれば8万円。それが今回、5分の作業で0円になりました。
前回の失敗:「ツール→エクスポート」でやると崩れる
いきなり手順に入る前に、いちばん大事な分かれ道の話をさせてください。
WordPressの移行と聞いて、多くの人が最初に開くのは管理画面の「ツール → エクスポート」です。
わたしも前回、個人ブログの移行でこれを使いました。
結果は——レイアウトが別物になりました。
有料テーマ(SWELL)のブロックエディターで組んだ装飾が全部消えて、「文章は残っているけど、見た目は初期テーマ」という状態です。

なんで崩れちゃうんですか?
出てくるのはXMLというテキストファイル1枚。
テーマも、デザイン設定も、画像の実体も入っていません。
WordPressからWordPressへ引っ越すための道具であって、
「サイトの見た目ごと持ち出す」道具ではないんです。
今回のように「見た目そのまま残したい」場合の正解は、Simply Staticという無料プラグインです。
サイト全体を「完成品のHTML・CSS・画像の一式」として書き出してくれます。
| ツール→エクスポート(WXR) | Simply Static | |
|---|---|---|
| 出てくるもの | XMLファイル1枚(記事テキスト) | HTML・CSS・画像の一式 |
| テーマのデザイン | 含まれない → 崩れる | 含まれる → そのまま |
| 画像の実体 | 含まれない | 含まれる |
| 用途 | WordPress間の引っ越し | サーバーに置くだけで表示できる |
| Cloudflare Pagesに置ける? | ✗ 表示できない | ○ そのまま公開できる |
前回の失敗の全記録と「それでもブログはWordPressがいい」という結論は、前回の移行記事に書いています。
今回はその続編——「もう更新しないサイトを、見た目そのまま無料で残す」編です。
【実録】移行手順の全ステップ(作業5分)
全体像はこの5ステップ。WordPress側で2つ、Cloudflare側で1つ、確認が2つです。
① バックアップを取る(保険)
何が起きても戻れるように、先に保険をかけます。
わたしはUpdraftPlus(無料プラグイン)でフルバックアップを取り、あわせて「ツール→エクスポート」のXMLも一応ダウンロードしておきました。
——そう、WXRは移行の道具としては役者不足ですが、「記事の中身の保険」としては優秀なんです。適材適所ですね。
② Simply Static を入れて静的化
WordPress管理画面 → プラグイン → 新規追加で「Simply Static」を検索してインストール・有効化。
設定はこの2つだけ確認してください。
- URLの置換方法:「相対URL」を選ぶ
ここが最重要。絶対URLのままだと、新しいサイトのリンクが全部、旧ドメインに飛んでしまいます。 - 配信方法:「ZIPファイル」
手元のPCにダウンロードする方式です。
あとは「生成」を実行するだけ。
わたしのサイト(46記事)は、ものの数秒でZIPアーカイブの作成が終わりました。
③ ZIPをダウンロード
生成が終わったらZIPをダウンロード。
今回のサイトは解凍すると3,452ファイル・326MBありました。記事46本のサイトでこの物量です。手作業で1ファイルずつ移すなんて、絶対に無理ですね。
④ Cloudflare Pages にアップロード
Cloudflareのアカウント(無料)を作って、アップロードします。やり方は2つ。
- 【誰でもできる】ダッシュボードからドラッグ&ドロップ
dash.cloudflare.com → Workers & Pages → Create → Pagesタブ → Upload assets。プロジェクト名を付けて、解凍したフォルダをそのまま放り込むだけです。 - 【わたしのやり方】AIエージェントに任せる
わたしはCloudflareとClaude Code(AIエージェント)をAPI連携させているので、「ダウンロードフォルダのこのZIPを、Cloudflare Pagesにデプロイして」と一言送るだけ。ZIPの解凍もプロジェクト作成もアップロードも、全部AIがやってくれます。この間、わたしがやることはゼロです。
アップロードが終わると、https://プロジェクト名.pages.dev という無料のURLが発行されて、サイトが世界に公開されます。
⑤ 表示確認
公開されたURLを開いて、確認するのはこの5点です。
- トップページのレイアウトが崩れていないか
- 記事一覧 → 個別記事へのリンクが飛べるか
- 画像(アイキャッチ・本文中)が表示されるか
- カテゴリページ・2ページ目以降が開くか
- スマホでの表示
今回のサイトは有料テーマJIN:Rの専用ブロックエディターをがっつり使っていたので、「絶対どこか崩れるだろうな」と。
——結果、開いた瞬間に声が出ました。
完璧。元のサイトと見分けがつかない。
Simply Static、優秀すぎます。
詰まりポイント6つ(先に知っていれば怖くない)
ここからが、この記事のいちばんの価値だと思っています。
実際にやって遭遇した「えっ?」を、対処法とセットで全部書きます。
| 詰まりポイント | 正体 | 対処 |
|---|---|---|
| ① 公開直後に「522エラー」が出る | pages.devのサブドメインが有効になるまでのタイムラグ | 1〜2分待つだけ。焦って再アップロード不要 |
| ② お問い合わせフォームが送信できない | フォームの見た目は残るが、送信先のサーバーがもう無い | Googleフォームに差し替えるか、公式LINEなどに一本化。わたしはLINEに一本化しました |
| ③ サイト内検索が動かない | 検索もサーバーが処理していた機能 | 記事数が少なければ削除でOK。必要なら静的サイト用の検索(Pagefind等)を後付け |
| ④ コンソールに赤いエラー(admin-ajax 405) | テーマのPVカウント等がサーバーを探しに行っている | 放置でOK。表示には一切影響なし |
| ⑤ 日本語ファイル名の画像、大丈夫? | 「第7話:〜.png」のような全角記号入りの画像が大量にあった | 全部そのまま表示された。リネーム作業は不要でした |
| ⑥ リンクが旧ドメインに飛んでいく | Simply Staticの設定が「絶対URL」のままだった場合に起きる | 手順②の「相対URL」設定で防げる。書き出し前に要確認 |

ただ、どちらも無料の代替がちゃんとあります。
フォームはGoogleフォーム、検索は静的サイト用の検索ツール。
「もう更新しない・見せるためのサイト」なら、思い切って削除してしまうのが一番スッキリします。わたしはそうしました。
ドメインなし(pages.dev)でやっていくという選択
今回わたしは、年3,058円払っていた.jpドメインも手放して、無料のpages.devだけにしました。
これには賛否があると思います。独自ドメインを捨てると、Google検索からの流入と、これまで貼られたリンクは失われるからです。
それでもわたしがドメインなしを選んだ理由は、シンプルです。
- このサイトの入口は、もう検索ではなくSNSだから。
XやYouTubeにURLを貼って、そこからクリックしてもらう動線なら、ドメインが.jpだろうとpages.devだろうと、読者は気にしません。 - 信用の土台が変わったから。
「.jpだから信用できる」の時代から、「このXアカウントが言ってるから」「このYouTubeチャンネルだから」の時代へ。信用はドメインではなく、発信者に付くようになりました。
もちろん、検索流入が現役のサイトなら、ドメインは残すべきです。
その場合もCloudflare Pagesはカスタムドメインを無料で設定できるので、「サーバー代だけ0円にして、ドメインは残す」という中間の選択もできます。
サーバー解約前の最終チェックリスト
移行がうまくいっても、解約ボタンを押す前にこの4つだけ確認してください。
ここを飛ばすと、あとから泣くことになります。
- 独自ドメインのメールアドレスを使っていないか。
「info@あなたのドメイン」のようなメールは、サーバー解約と同時に受信できなくなります。使っている場合は、Gmail等への移行やCloudflare Email Routing(無料転送)の設定を先に。 - ドメインが「サーバーの無料特典」になっていないか。
ConoHa WINGパック等の特典ドメインは、サーバー解約で無料が外れて更新料が発生します。手放すのか、移管するのか、先に決めておく。 - 新サイトの表示確認は済んだか。
手順⑤のチェック5点。特にスマホ表示。 - バックアップは手元(ローカル)にあるか。
サーバー上のバックアップは、解約と一緒に消えます。UpdraftPlusのファイル一式とSimply StaticのZIPを、自分のPCに保存してから解約を。
これ、あなたのサイトでもやるべき?
前回の移行記事で、わたしは「毎日更新するブログはWordPressのままがいい」と書きました。
その結論は今も変わりません。今回の話と合わせると、判断はこう整理できます。
- これからも記事を書き続けるブログ → WordPressのまま。サーバー代は「編集のラクさ」への必要経費です。
詳しくは前回記事:WordPressブログをCloudflareへ丸ごと移行してみた結論 - もう更新しないけど、消したくないサイト → 今回のルート一択。ConoHa WINGでもエックスサーバーでもロリポップでも、手順は同じです。
- 迷っているサイト → まず静的化だけ試してみるのが実は正解。元のサーバーを残したまま無料で試せるので、失敗してもリスクはゼロです。
この状態がいちばんもったいないです。
放置した固定費は、来年も再来年も引き落とされ続けます。
残したいものは残せます。今日、5分で。
ConoHa WINGやCloudflare、ドメインの料金は時期・契約・為替で変わります。
サーバーの移行・解約は、データのバックアップを取ったうえで自己責任で行ってください。
記事内の金額・所要時間は、このサイトの実例にもとづく値です。
